こんにちは、もふ美です。今回はちょっと 社会情勢的なお話をしましょう。
「ペット可物件って、最近増えてきた気がするんだけど、これからもっと探しやすくなるのかな?」
そんな風に感じていらっしゃる方、多いんじゃないでしょうか。実は、ペット可物件の市場は今、大きな転換期を迎えているんですよ。
お客様からのペット可物件のお問い合わせは年々増えていますし、オーナー様からも「ペット可にしようか検討している」というご相談をいただく機会が格段に増えました。
この記事では、ペット可物件が増えている背景や、これから先の市場がどう変わっていくのかを、現場で見てきた実例を交えながら、できるだけわかりやすくお伝えしますね。
ペット飼育頭数が子どもの数を上回る時代に
まず、驚くべき数字からお話しします。
日本ペットフード協会の調査によると、2024年の犬と猫を合わせた飼育数は1,595万頭。これ、なんと15歳未満の子どもの数である1,401万人を上回っているんです。
20年前には、こんな時代が来るなんて想像もしていませんでした。でも実際、お客様とお話ししていると「子どもが巣立ってしまって寂しいから、犬を飼い始めたんです」とか「テレワークで家にいる時間が増えて、猫を迎えたんです」というお声を本当によく聞くようになりました。
室内飼育が当たり前の時代
もう一つ大きな変化があります。それは、ペットの室内飼育が当たり前になったことなんです。
調査によると、犬の約78%、猫の約85%が室内で飼われています。一昔前なら「犬は庭の犬小屋で」というイメージが強かったと思うんですが、今は完全に様変わりしているんですね。
特に都心部では、マンション住まいの方が増えたこともあって、必然的に室内でしか飼えない状況になっています。つまり、ペットは「家族の一員として家の中で一緒に暮らす存在」になっているということなんです。
ペット可物件の現状|まだまだ供給不足が続いている
賃貸物件の約12%しかペット可ではない
実際、ペット可物件ってどのくらいあるんでしょうか。
東京23区内のデータを見ると、ペット可賃貸住宅は全物件の約12%程度。地方に行くとさらに少なくて、5%前後というエリアも珍しくありません。
つまり、2,000万世帯以上がペットを飼っているのに対して、ペット可物件の供給数は全然追いついていないんです。この需給ギャップが、ペット飼育者さんたちのお部屋探しを難しくしている大きな原因なんですね。
実際、私のお客様でこんな方がいらっしゃいました。Aさんは保護猫を2匹飼っていて、転勤で引っ越さなければいけなくなったんです。でも希望するエリアでペット可物件がなかなか見つからず、結局通勤時間を1時間多くかけて、少し離れたエリアの物件を選ばれました。「猫ちゃんたちと一緒に住めるなら、通勤時間が長くても仕方ない」とおっしゃっていたのが、今でも印象に残っています。
不動産会社の7割が取り扱っているけれど…
興味深いデータがあります。株式会社いえらぶGROUPの調査では、不動産会社の70.5%が「ペット可物件を取り扱っている」と回答しています。一見、たくさんあるように思えますよね。
でも、実際に部屋探しをしている方の約19.5%が「希望するエリアでペット可物件が見つからなかった」「ペット可物件の情報が少なく、探しにくかった」と答えているんです。
つまり、取り扱いはあるものの、お客様が求める条件(立地、広さ、家賃など)に合う物件が十分にないというのが実情なんですね。
なぜペット可物件は増えているのか?5つの理由
1. 分譲マンションではすでに主流に
実は、分譲マンションの世界では、ペット可はもう当たり前になっているんです。
不動産経済研究所の調査によると、首都圏の分譲マンションでペット飼育可能な物件の普及率は、1998年にはわずか1.1%だったのが、2007年には86.2%に達しました。
この背景には、1997年に国土交通省が中高層共同住宅標準管理規約を改正して、ペット飼育を「管理規定に定めるべき事項」として記載したことがあります。この規約改正によって、ペット可物件の供給がしやすくなったんですね。
2. 空室対策としての有効性
賃貸オーナー様にとって、空室は本当に頭の痛い問題です。でも、「ペット可」にするだけで入居率が大きく改善するケースが多いんです。
私が担当したBオーナー様の事例をご紹介しますね。築20年のアパートで、最寄り駅から徒歩12分という立地。3部屋のうち2部屋が半年以上空室になっていて、どうしたものかと相談を受けました。
そこで「ペット可にしてみませんか?」とご提案したんです。特別な改装はせず、ただ「小型犬・猫1匹まで相談可」という条件を追加しただけ。すると、なんと1ヶ月以内に両方の部屋が埋まったんです。入居された方は、どちらも猫を飼っていらっしゃる方でした。
3. 家賃を上乗せできる
ペット可物件の大きなメリットとして、家賃を通常より高く設定できることがあるんです。
ペット共生型賃貸を手がけるアゼリアホームの事例では、エリア相場より6,000〜10,000円上乗せできているそうです。また、最寄り駅から徒歩25分という少し不便な立地でも、完工後平均1ヶ月程度で満室になっているとのこと。
ペットを飼える物件自体が少ないので、多少家賃が高くても、立地が少し不便でも、「ペットちゃんと一緒に住める」という条件があれば選んでいただけるんですね。
4. 長期入居が期待できる
ペット飼育者の方は、一度入居されると長く住んでくださる傾向があります。
なぜかというと、ペット可物件を探すのが本当に大変だからなんです。「もし今の物件を出たら、次にペット可物件が見つかるかわからない」という不安があるので、簡単には引っ越そうとしないんですね。
Cさんという入居者さんは、もう7年も同じ物件に住んでくださっています。柴犬を飼っていらっしゃるんですが、「ここは大家さんも理解があって、ワンちゃんに優しい環境なので、引っ越す理由がない」とおっしゃっていました。
長期入居していただけると、オーナー様にとっては入居者の入れ替えに伴う原状回復費用や広告費用を抑えられるという大きなメリットがあります。
5. ポータルサイトでの掲載増加
SUUMOでのペット相談可能物件の掲載件数を見ると、その増加傾向がはっきりわかります。
全体の掲載件数のうちペット相談可能物件が占める割合は、2019年1月時点では10%だったのが、2024年1月には18%まで高まりました。わずか5年でほぼ倍増しているんですね。
これは、それだけオーナー様側が「ペット可にしよう」という判断をされているということ。市場全体が確実に動いているんです。
今後の市場予測|2026年以降はどうなる?
不動産会社の75.9%が「今後増える」と予測
株式会社いえらぶGROUPの調査結果では、75.9%の不動産会社が「ペット可物件ニーズは今後増えると思う」と回答しています。
これは現場で働く私たちプロの実感でもあるんです。お客様の声、オーナー様の関心、そして社会全体の流れを見ていると、この流れはもう止まらないだろうなと感じています。
「ペット可」だけでは差別化できない時代へ
ただ、ここで大切なポイントがあります。
ペット可物件が増えていくと予想される中で、「ペット可」というだけでは差別化しづらくなる可能性があるんです。
つまり、これからは「ペット可」はスタンダードになっていって、その先の付加価値が求められるようになるということなんですね。
「ペット共生型賃貸」の時代に
今後注目されるのは、単なる「ペット可」ではなく「ペット共生型賃貸」です。
これは、最初からペットと暮らすことを前提に設計された物件のこと。例えば:
- お散歩の後に犬の足が洗える広めの洗面シンク
- 猫のためのキャットウォーク
- 防音性の高い建材
- 傷がつきにくい床材
- ペット専用のくぐり戸
こういった設備があると、ペット飼育者さんからとても喜ばれるんです。
実際、私のお客様でDさんという方がいらっしゃるんですが、猫共生型のマンションに入居されて「キャットウォークがあるから猫が本当に楽しそう。家賃は少し高いけど、猫の幸せを考えたら全然高くない」とおっしゃっていました。
多頭飼育の需要増加
もう一つの大きなトレンドが、多頭飼育の需要増加です。
アフターコロナになって出社する機会が増え、ペットが1匹で過ごす時間が増えたため、「寂しくないように」と2匹目を迎える方が増えているんだそうです。
ペット可物件専門の管理会社WAG SPACEの代表社員さんも、「特に最近は、多頭飼育者が増えて、物件を探す顧客も複数頭飼える物件を条件として挙げることが増えた」とおっしゃっています。
これからペット可物件を探す方へ|知っておきたいポイント
物件選びで重視すべきこと
ペット飼育者さんが物件を選ぶ際に重視しているポイントで最も多いのが、「防音性が高く、周囲に迷惑をかけにくいこと」なんです(17.6%)。
確かに、ワンちゃんの鳴き声や、猫ちゃんが走り回る音って、気になりますよね。特に留守番させている間のことを考えると、防音性は本当に大切です。
次いで「ペットのための設備が整っていること」(13.9%)という回答も多くありました。
家賃相場の変化
ペット可物件の家賃は、通常の物件より少し高めに設定されていることが多いです。
ペット連れの場合、家賃を通常より+5,000円程度に設定しているケースもあります。それでもペット可物件を探している方にとっては、「ペットちゃんと一緒に住める」ということ自体が何より大切なので、多少家賃が上がっても入居を決断される方が多いんです。
ただし、単に「ペット可」というだけで根拠なく高い家賃を設定している物件もあるので、周辺の相場はしっかりチェックしてくださいね。
敷金・初期費用について
ペット可物件では、退去時の修繕費が一般の物件より高くなることが予想されるため、敷金を通常より1ヶ月分多く設定しているケースが多いです。
これは、壁紙の張り替えや床の補修などにかかる費用を見込んでのこと。最初は「敷金が高いな」と思われるかもしれませんが、退去時のトラブルを防ぐためにも、あらかじめ決められている方が安心なんですよ。
まとめ|ペット可物件の未来は明るい
✅ 2026年1月現在、ペット可物件市場のポイント
- 犬と猫の飼育頭数は1,595万頭で、子どもの数を上回っている
- 賃貸物件の約12%しかペット可ではなく、供給不足が続いている
- 不動産会社の75.9%が「今後ニーズは増える」と予測
- SUUMOでのペット可物件掲載割合は5年で10%から18%へ増加
- これからは「ペット共生型賃貸」が主流になっていく
- 多頭飼育の需要が増加傾向にある
- 防音性や専用設備のある物件が求められている
ペットが「家族の一員」として本当に大切にされる時代になったからこそ、住まいの形も変わっていくのは自然なことなんだと思います。
確かに、まだまだペット可物件の数は十分とは言えません。でも、市場は確実に拡大していますし、これからはもっと選択肢が増えていくはずです。しかも、単なる「ペット可」だけでなく、ペットちゃんが快適に暮らせる工夫がされた物件も増えていくでしょう。
大切な家族であるペットちゃんと、安心して楽しく暮らせる素敵なお家が見つかりますように☆
※本記事の内容は2026年2月現在の情報に基づいています。

